歯周組織再生療法 マイクロサージェリーまとめ

quintessence VOL,38 NO.11 2019

歯間乳頭部および歯肉溝切開
現在、MPPT(水平切開)、SPPF(斜切開)が多用されている。
MPPTは歯間部の幅が2㎜以上、SPPFは歯間部の幅が2mm以下の場合に使用する。
さらに、歯間乳頭部のどこに切開線を入れるのかも重要である。
MPPTの場合、両隣在歯のラインアングルを結ぶ線よりも内側に入れ、SPPFの場合ラインアングルより内側からスタートし、健全側のコンタクトポイントまで入れる。

また、大臼歯にMPPTを用いることはあまりない。大臼歯は頬舌幅が広いため、水平切開を頬側に入れると、頬舌的に細長い歯間乳頭部のフラップがネクローシスを起こしやすいからである。したがって大臼歯にはSPPFを使用することが多い。

マイクロサージエリーの真髄
拡大視野とマイクロインスツルメントから得られるメリット
①より確実な歯間乳頭部の初期閉鎖の達成が可能
歯周組織再生療法の切開、剥離においても、マイクロスコープ下でマイクロインスツルメントを適切に使用することで軟組織のハンドリングが改善され、軟組織のダメージが減少し歯周組織の良好な治癒を得ることができる。

②より高精度な歯周外科治療が可能
マイクロスコープによる明るい光源と拡大視野により、肉眼ではわからなかった細部の問題に気づくことができ、より高精度な歯周外科治療が可能となる。