日常臨床での齲蝕の考え方 まとめ
日本歯科評論 vol.79 No.8(2019-8)

初期齲蝕への対応
進行が止まっている初期齲蝕に関しては、患者さんに大きさが変わっていないことを説明し、引き続き口腔ケアにしっかり取り組んでもらえるよう指導する。また口腔ケアを怠ったり、食生活が乱れたりすると再び進行してしまう恐れを伝える。前回の健診時にはなかった初期齲蝕のケースに関しては、なぜ口腔内の環境が変わったのかを問診する。

深い象牙質齲蝕にはステップワイズエキスカベーション
ステップワイズエキスカベーションとは日本における暫間的間接覆髄法(IPC)のことである。深い象牙質齲蝕の場合には、この治療を行うことが勧められる。ただし患者さんに歯髄炎の症状がないこと、生活歯であること、強い痛みの既往がないことなどが条件となる。