勉強会のまとめ7月 日本歯科評論2019年7月号より

複数歯に及ぶ外科的医療対応について

東京医科歯科大学 大学院医学部総合研究科 航空機能再構築学口座 歯髄生物分野
飯野由子、興地隆史

この症例報告では、複数歯にわたる根尖病巣がある場合の診断の注意点、治療の注意点について勉強しました。

この症例報告では紹介元から腫脹が治らず3歯に渡る根尖性歯周炎があり、石灰化した根尖、歯根破折等を含む問題がありました。感染根幹処置と抜歯と外科的処置を同時に行い経過良好です。
複数歯を含む根尖病変では原因歯の特定は極めて重要ですが、容易ではありません。通常は画像所見や審査診断から原因歯と推定された歯から随時治療を行い、これが有効でないとされた場合に外科的治療や、臨在歯の抜髄を検討すべきですが、治療回数や患者の希望等をふまえ、選択肢が多様化する場合もあります。このことを念頭に置き、治療計画を立案するべきと書かれてありました。