齲蝕検知液の特徴と使用方法 日本歯科評論 vol.79 No.7

 

本稿の目的:齲蝕検知液の特徴と使用方法について

齲蝕検知液の種類
● Caries Detector®(クラレノリタケデンタル)
● Caries Check®(日本歯科薬品)

特徴
齲蝕検知液は齲蝕象牙質を「見える化」することができ、安価・迅速かつ術者の臨床経験を問わない点で優れている。

使用方法
染色と削除を繰り返すと時間がかかる。したがって、感染象牙質を硬さと自然着色を目安にした従来法(窩底部が透明層の飴色あるいはパール様に光沢を帯びたもの)で削除し、「これで良い」と判断した段階で齲蝕検知液を滴下、感染象牙質の取り残しを確認することが実用的である。

根面齲蝕の症例に対しての使用方法
近年、高齢者の根面齲蝕が増加している。根面齲蝕の感染歯質に対し、SDF(サホライド®)にて着色させ窩洞外形を決定し、窩洞の深さは齲蝕検知液の染色性を指標に行う方法がある。

まとめ
齲蝕検知液は齲蝕象牙質を「見える化」することができ、安価・迅速かつ術者の臨床経験を問わない点で優れている。染色と削除を繰り返すと時間がかかるため、感染象牙質を硬さと自然着色を目安にした従来法で削除し、「これで良い」と判断した段階で齲蝕検知液を滴下し、感染象牙質の取り残しを確認することが実用的である。