Influence of implants with diffarent sizes and configurations nstalled Immediately into extraction sockets on peri-implant hard and soft issue an experimental study in dogs
抜歯窩に即時埋入される、異なるサイズと形状を有するインプラントが、インプラント周囲の硬組織に及ぼす影響。犬の実験
著者:Mrco Caneva
出典:Clinical Oral Imp Res 23.2010
目的
インプラント周囲のこう組織と軟組織の治癒に対して、抜歯直後における抜歯窩への
インプラント埋入が及ぼす作用を2種類のサイズと形状のインプラントを用いて調べる。
材料・方法
6頭のLabradorを利用した。
下顎右側で全層弁を挙上し、頬側面と舌側面の歯槽骨板を露出させた。
第4小臼歯をヘミセクションし、遠心根を、抜歯。
歯冠辺縁での頬舌幅と近遠心幅、抜歯窩の深度をカリパーと、UNC15プローブで測定した。
インプラント受容窩を形成し粗造面(DES:デュアルエンジニアード面)を有する、径が3.3㎜、長さ11.5㎜のチタンインプラント(Premium)を歯槽骨の中央に埋入し、結節縫合を行った。
下顎左側では、同様の外科処置と測定を行い、コニカルインプラントを埋入した。
(Kohno Straight DES 幅5㎜ 長さ11.5㎜)
外科手術から4ヶ月後、イヌを安楽死させ、その後組織切片加工を行った。
硬組織の組織学的評価
・埋入直後はシリンダータイプの方がインプラントのまわりに隙間があった。
・治癒後試験部の頬側面骨壁のほうが対照部よりも、治癒後に根尖寄りに位置していた。
(T:3.8±1.6㎜ C:1.6±0.8㎜)有意差あり
・M-Bも試験部のほうが対照部よりもより長い。有意差あり
M-B:粗造面の歯冠辺縁-最も歯冠寄りの骨・インプラント接触
(T:3.8±1.6㎜ C:2.2±0.3㎜)
・骨-インプラント接触 有意差なし
・試験インプラントと対照インプラントに隣接した石灰化骨の比率は、
試験部のほうが有意に高かった。
軟組織の組織学的評価
・インプラント周囲粘膜の位置は、試験部の方が対照部よりもより根尖に位置していた。
有意差あり
検討
抜歯後即座に、抜歯窩に埋入したインプラントは、 頬側面の骨吸収を阻止しなかったことがわかった。治癒後4カ月、コニカルインプラントの頬側面歯槽骨頂は、
シリンダーインプラントを埋入した対照部よりもより根尖寄りに位置していた。
シリンダーインプラント部には、ギャップが存在していたが、頬側面の骨頂レベルは、インプラント埋入時にギャップが存在していなかった試験部よりも歯冠寄りに位置していた。
粗造面の歯冠部辺縁(M)から、最も歯冠寄りの骨‐インプラント接触(B)までの距離は試験部の方が対照部よりも長かったが、有意差は頬側面のみであり、インプラント表面が頬側面骨壁に近いほどM-B値はより長い。
BICに関しては有意差は見られなかったが、周囲骨の石灰化に関してはコニカルの方が高かった。
理由は、コニカルの方がより太かったために、表面が下顎の緻密な皮質骨により近かったためと考えられる。
軟組織では、インプラント周囲粘膜(PM)は、頬側面と舌側面の両方で、試験部と対照部で異なるレベルに位置していた。
試験部ではPMはインプラントショルダーから(IS)から歯冠寄りに位置していた。
結論
インプラント表面から頬側面歯槽骨頂の外輪郭部までの距離は頬側面骨板の吸収に
影響したことが立証された。
インプラントの表面が骨頂に近いほど露出するインプラント表面はより多くなると予測する。その結果、インプラント周囲粘膜はコニカルの方がシリンダーよりもより根尖に位置することとなる。