インプラント周囲炎と関連した骨喪失の程度とパターン

Severity and Pattern of peri-implantitis-associated bone loss
インプラント周囲炎と関連した骨喪失の程度とパターン
出典:JCP 2010
著者:Christer Fransson
目 的
インプラント周囲炎と関連した骨喪失の程度とパターンについて記述する
材料と方法
骨喪失の既往歴を有していた419本のインプラントにて、骨レベルを測定した。1年目の追跡観察から、エンドポイント検査(5-23年)までの間に得た、すべてのレントゲン像を分析した。補徹物装着後1年目以降に起きた骨喪失量を調べ、骨喪失パターンを評価した。
結果
1年の機能後に起きた骨喪失の平均量は1.68mmで、機能1年目以降68%のインプラントでは1mm以上の骨喪失が起き、32%インプラントでは2mm以上の骨喪失が起きた。3mm以上の骨喪失は10%のインプラントで観察された。
骨喪失のパターンは非線形であったことと、骨喪失率は経時的に高まったことが多重モデルによって明らかとなった。
インプラント周囲炎と関連した骨喪失パターンは同一被験者内で類似していたこともこのモデルによって明らかになった。
結論
インプラント周囲炎と関連した骨喪失は,各被験者で異なり、それは大半のケースで経時的に高まる喪失率を伴う非線形の進行によって特徴付けられると提唱される。
論文の意義
インプラント周囲炎と関連した骨喪失率は、経時的に高まりうることを認識しておくべきである。