インプラントの傾斜度とカンチレバーによる三次元有限要素解析

出典: The international Journal of Periodontics vol.21Number 6 21 

表題: Three‐Demensional Element Analysis of Load Transmission Using
Different Inplant Inclinations and Cnatilever Lengths 

著者: Marco BeVIliacqua 

目的
さまざまなインプラントの傾斜度とカンチレバーの長さを用いながら荷重の伝達を、三次元有限要素解析で評価する。 

方法:実験1
傾斜度がことなる(0,15,30,45)平行壁スクリューインプラント1本を大臼歯エリアに仮想埋入し、150Nで垂直的に荷重した。
その後、緻密骨と海綿骨で、インプラント周囲骨のvon Mises応力を評価した。 

方法:実験2
FFPによる無歯顎患者の臨床治療を模しながら、4本の平行壁スクリューインプラントを下顎のオトガイ孔間エリアに仮想埋入した。
後部カンチレバー部分に垂直荷重150Nを加えた。
1個目の形状では、両側の後方インプラントを垂直埋入し、カンチレバーの長さは15㎜とした。
2,3,4個目では、後方インプラントを遠心方向に、15、30、45度傾斜埋入し、カンチレバーエクステンション11.6、8.3、5㎜とした。 

結果:実験1
1歯インプラントの傾斜度が高まるにつれ、応力は増した。 

結果:実験2
短めのカンチレバーを伴う、傾斜埋入後方インプラントを利用したほうが、より長いカンチレバーを伴う垂直埋入インプラントを利用するよりも、インプラント周囲骨に対する生力学的応力は低かった。 

まとめ:1歯インプラントの場合
垂直埋入インプラントよりも、傾斜埋入インプラントのほうがより高い骨応力が示された。

FFPスプリントの場合垂直埋入よりも、傾斜埋入の方が、インプラント周囲骨応力とFFPフレームワーク応力を減じることが示された。