下顎臼歯部インプラント術前計画におけるパノラマの有効性 1527名の連続治療患者から成る前向き臨床研究

著者
Lydia Vazquez 

出典
The International Journal of ORAL&MAXILLOFACIAL IMPLANT Vol.24 Number1 2009 

研究目的
インプラント埋入のための画像診断として、パノラマX線写真のみを使用した場合、オトガイ神経の知覚麻痺の発生について調べる。 

結果
1527名の患者中2名(0.13%)に知覚障害が発生した。
1件目は、インプラント埋入中に、外科用ガイドが偶発的にずれたことが原因。
下唇の境界部に小規模の知覚異常が発生したが、神経知覚変化は6週間続き治療なしで消失した。
2件目は、術者が画像の拡大率を誤ったために、インプラントの先端がオトガイ孔に重なっていたことが原因。
口唇とオトガイでの神経知覚変化は3週間後に治療なしで解消された。 
まとめ
パノラマ検査は、撮影方法と診断が適切であれば、下顎臼歯部インプラント埋入に用いられる検査法として、安全である。インプラントの埋入深度を最大限に確保する場合はCT画像検査法を用いることもある。